江戸では自炊の方が高かった?長屋の晩飯を火の値段で計算
江戸くらし問答
0:00 / 0:00
江戸では自炊の方が高かった?長屋の晩飯を火の値段で計算
1 188 просмотров · 3 дн. назад
江戸くらし問答
1 188 просмотров · 3 дн. назад
江戸の長屋の晩ごはんは、朝に炊いた冷や飯にお茶をかけて、漬物。温かいご飯は朝だけだった、と江戸の記録は書いています。
一方で同じ町には、芋や豆腐の串を1本4文で売る店が並んでいました。長屋の晩飯は、自分で作るのと、店で買うのと、どちらが安かったのでしょうか。
天保13年(1842)の値下げの届けに残る薪・そばの値段と、天保14年の豆腐屋の元手の書き上げから、ご飯を炊く「火の値段」と、買えるおかずの値段を並べて比べます。
大工の一家の米、菜屋・四文屋・振り売り、茶漬けの店とそばの屋台、そして今のお金と、今の炊飯器の電気代まで。
長屋の一家の場面は、記録をもとに描いた創作です。家の煮炊きで1回に使う薪の量は記録が見つかっておらず、動画では「何回に分けて使えれば買うより安いか」の計算で比べています。
【目次】
0:00 晩ごはんは、冷や飯と漬物
0:52 ご飯は1日に何回炊いた?
2:36 大工一家の米の代
4:23 ご飯を炊く火は、いくら?
5:35 おかずを作るなら
6:58 おかずを買うなら
9:13 作ると買う、比べる
10:34 丸ごと外で食べたら?
12:34 今のお金と、今の火
14:23 この答えの限り
【主な出典・参考資料】
[H01] 喜田川守貞『守貞謾稿』(国立国会図書館所蔵の写本)後集巻1、巻3・5・6・25
この動画で参照した内容:江戸は朝に炊き昼と夕は冷や飯、夕飯は茶漬けと香の物(京都・大坂は昼に炊く)、それが「おおよそ」であること。菜屋、煮豆屋と煮豆売り、納豆売り、豆腐の値段と売り方、茶漬けの店の1人前の値段、そばの値段と夜のそばの屋台、茶飯売り
[H02] 著者不明『文政年間漫録』(三田村鳶魚校訂『未刊随筆百種』第2、米山堂、1927年、224〜226ページ)
この動画で参照した内容:大工の一家の1年の米の量と代。野菜を売り歩く棒手振の夕方の家の様子
[H03] 神宮司庁編『古事類苑』飲食部「豆腐」(〔諸事留〕天保13年・14年の引用)
この動画で参照した内容:天保13年の豆腐の値、天保14年の豆腐屋の元手の書き上げ(大豆・薪の代と、切る数)
[H04] 神宮司庁編『古事類苑』器用部「燈火具」(〔天保十三年物價書上〕、文久元年の薪問屋の書上の引用)
この動画で参照した内容:天保13年の薪の小売値(1把)、薪の値段が高くなる理由
[H05] 神宮司庁編『古事類苑』飲食部「麺」(〔天保十三年物價書上〕の引用)
この動画で参照した内容:天保13年のそばの値下げ(並盛12文から11文)
[H06] 『飛鳥川』(文化7年〈1810〉序。国書刊行会編『新燕石十種』第1、1912年、7〜8ページ)
この動画で参照した内容:四文屋が両国一面に並び、柳原から芝まで続いたこと
[H07] 寺門静軒『江戸繁昌記』(東京市編『東京市史稿 遊園篇 第3』1929年、704ページの引用)
この動画で参照した内容:芋や豆腐の串を鍋で煮て1串4文で売る四文屋
[H08] 三田村鳶魚(1930年)『江戸生活のうらおもて』民友社、「百相場」
この動画で参照した内容:米を1合2合ずつ売り歩いた話(『耳嚢』の引用)
[H10] 縄田康光(2006年)「歴史的に見た日本の人口と家族」『立法と調査』No.260、参議院事務局
この動画で参照した内容:享保6年と天保14年の江戸の町人の男女の数(南和男『幕末江戸社会の研究』による)
[H11] 日本銀行金融研究所 貨幣博物館「江戸時代の1両は今のいくら?」
この動画で参照した内容:1両を米で測ると約8万円、大工の手間賃で測ると約41万円(2024年の統計による試算)。1両=銭6,500文、そば1杯16文、1石=約150キロ
[H12] クリナップ「江戸散策 第6回」(文・高橋達郎、協力・資料提供 深川江戸資料館)、落語協会「へっつい・水瓶・井戸」
この動画で参照した内容:長屋の台所(戸口を入ってすぐの土間、へっついと薪、水がめ)
[H13] 象印マホービン「IH炊飯ジャー NW-SA10」製品ページ、全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」
この動画で参照した内容:3カップを炊く1回の消費電力量(175〜238ワット時)、電気料金の目安単価(1キロワット時31円)
【説明上の補足】
・薪・そば・豆腐の値は、天保13〜14年の値下げ・値上げの届けの数字で、その前後で動きました。薪1把の大きさは書かれていません。
・薪・そば・豆腐の届けは、『古事類苑』に引かれたものを読みました。もとの写本とは突き合わせていません。
・茶漬けの店の「36文」は、写本の崩し字の読みです。「16文」と読むなら、3人で48文になります。
・『守貞謾稿』は、1日1回炊く理由を書いていません。「火の値段」は、別の記録から並べたものです。
・『文政年間漫録』の大工の話が、どの年のものかは書かれていません。
・銀と銭の交換の割合は日々動きました。動画では幕府の定めた比率(1両=銀60匁=銭6,500文)で計算しています。
・江戸の男女の数は町人だけの数字です(武士・寺社は含みません)。
・今のお金への直し方は、比べる物(米か、大工の手間か)で5倍ほど変わります。炊飯器の電気代は、1つの機種のメーカーの数字と目安の単価からの計算です。
【素材・音声等のクレジット】
語り:Google Gemini の音声合成
絵・アニメーション・音楽・効果音:江戸くらし問答(自作)