ロケットの歴史:25年で重さ230倍、V2からサターンVまで【ロケット工学】
Δv / デルタブイ
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ロケットの歴史:25年で重さ230倍、V2からサターンVまで【ロケット工学】
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1944年、ドイツの V2 は人間が作ったものとして初めて宇宙の入り口に届きました。そのわずか25年後、サターンV が人類を月へ送ります。ロケットの重さは230倍。どちらも一度使えば捨てられるロケットでした。
V2 の性能をロケット方程式で計算し、月へ行く3つの方法を比べ、1キログラムを宇宙へ運ぶ費用を計算しながら、使い捨ての25年をたどります。
NASA の公開資料と教科書の式から計算してみました。
シリーズ A「ロケットの物理」の第3回(A3)です。これまでの動画 (A1・A2)は再生リストからどうぞ。
▼ チャプター
0:00 はじめに:25年で230倍
1:41 V2と、その影
3:35 V2を計算する:軌道まで4分の1
5:18 技術者たちは東と西へ
6:57 スプートニク:280トンで83.6キログラム
9:49 108分の宇宙飛行と「10年以内に月へ」
11:13 月への行き方を計算する
15:12 サターンV:1秒に12.9トン
17:54 もう一つの月ロケット N1
19:52 1回およそ15億ドル:使い捨ての代償
22:36 終わりに
▼ 計算の前提
・V2 の Δv=噴き出す速さ 2.0 km/秒 × ln(12.5 t ÷ 3.8 t)≈ 2.4 km/秒。地球のまわりの軌道に必要な 9.7 km/秒(空気の抵抗と重力に逆らう分を含む目安)と比べました。
・月への方法の比較(第6章)は、実際のアポロの着陸船の重さの比(月の軌道を離れるとき ÷ 月面から飛び立つ部分 ≈ 3.2)を、母船ごと着陸させる場合にそのまま当てはめた概算です。
・費用はアメリカの消費者物価指数で2024年のお金に直しました。1キログラムあたりの費用は、荷物を限界まで積んだとして(地球のまわりの低い軌道)計算しています。スペースシャトルは、計画全体の費用 ÷ 打ち上げの回数(135回)です。
・数字は丸めています。
▼ 出典(この資料で分かること/分からないこと)
1. NASA「60 Years Ago, NASA Decides on Lunar Orbit Rendezvous for Moon Landing」
分かる:3つの方式の検討、フーボルトの提案、1962年7月の決定。分からない:方式ごとの重さの細かな内訳。
2. Wikipedia「V-2 rocket」
分かる:1944年6月20日の到達高度、重さと推進剤の量、発射数と死者数の見積もり。分からない:死者数の正確な値(見積もりに幅がある)。
3. Wikipedia「Saturn V」「Rocketdyne F-1」
分かる:打ち上げの重さ、F-1 の推力と推進剤の流量、燃焼不安定の試験。分からない:打ち上げ1回の費用の年ごとの内訳。
4. Wikipedia「Apollo Lunar Module」「Apollo command and service module」
分かる:着陸船(全体・上昇段)と母船の重さ。分からない:飛行ごとの細かな違い。
5. Wikipedia「R-7 Semyorka」「Sputnik 1」「Explorer 1」「Vostok 1」
分かる:R-7 の構成と打ち上げの重さ、スプートニク1号とエクスプローラー1号の重さ、ボストーク1号の飛行時間。分からない:R-7 系の打ち上げ回数の最新値(数え方で変わる)。
6. Wikipedia「N1 (rocket)」
分かる:重さ、エンジン30基、4回の打ち上げの日付。分からない:失敗の原因の細部。
7. Wikipedia「Apollo program」「Space Shuttle」、アメリカ労働統計局 CPI
分かる:計画全体の費用、関わった人数、シャトルの打ち上げ回数。分からない:費用の数え方の違い(何を計画の費用に含めるか)。
※ 出典は、のちの回で一次資料(NASA の報告書など)に差し替えていきます。
▼ 写真
・V2 の試験(1946年)、V2 の寸法図・断面図:NASA/MSFC(パブリックドメイン)
・ヴェルナー・フォン・ブラウン(1964年):NASA/MSFC(パブリックドメイン)
・エクスプローラー1号の模型を掲げる3人(1958年):NASA/JPL(パブリックドメイン)
・ケネディ大統領の議会での演説(1961年):NASA(パブリックドメイン)
・「地球の出」AS08-14-2383(1968年):NASA(パブリックドメイン)
・スプートニク1号(複製):NSSDC/NASA(パブリックドメイン)
・ヴァンガード TV3 の爆発(1957年):U.S. Navy(パブリックドメイン)
・地図と地球の陸地:Natural Earth(パブリックドメイン)
・V2 の3Dモデル:Δv のために制作(1942年の試験機の塗装を参考)
NASA の写真の使用は、NASA がこの動画を推薦していることを意味しません。
▼ 制作について
ナレーションは合成音声です(Google Gemini TTS)。台本の下調べと計算の確認、図解の作成には AI(Claude)を使い、数字はすべて人の目でも確認しています。映像は図解・公開写真(パブリックドメイン)・プログラムで描いた線画・3Dモデルで構成しています。3Dモデルの制作にも AI を使っています。
間違いに気づいたら、コメントで教えてください。
#ロケット #宇宙開発 #アポロ計画 #サターンV #ロケット方程式