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『星を辿る銀狼』-surreal gaiden feat TUKINO‐

surreal project

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『星を辿る銀狼』-surreal gaiden feat TUKINO‐

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『星を辿る銀狼(ほしをたどるぎんろう)』 ── 星が綺麗だと笑うのは、旅人だけ。 夜空に星が増えるたび、地上から誰かの名前が、ひとつ消えている。 星がよく降る夜、銀色の髪の少女ウルは、大きすぎるフードをすっぽり被って、白い雪原を歩いていました。 隣には、黒い毛並みの大きな狼が、影みたいに寄り添っています。 冷えた手で温かいスープをフーフー冷ましながら、満月を見上げる。 この百年、旅をともにした仲間たちのお墓を、ひとつずつ巡ってきた旅でした。 たどり着いた「星降る丘」のお墓のまわりには、星のかけらが、寄り添うように小さく光っていました。 さわると、百年前の記憶が流れてくる。 不器用で、やさしかった人間の魔法使いは、長く生きるウルの淋しさを、ずっと心配していてくれたのでした。 そこへ、世界を風化させる精霊が現れます。 「記憶は還るもの。拾い上げれば、あなたの永遠は濁り、いずれ終わりが来る」 それでも、胸元の黒い首飾りが、そっと熱を持ちました。 ウルはフードを脱ぎ、光る目で言います。 「……やっぱり、忘れられるのは嫌だな」 その夜から、ウルは少しずつ、ふつうの女の子みたいになっていきます。 すぐ疲れて、体温が上がって、雪の上に倒れ込む。 精霊が問いかけてきました。 「なぜ、一瞬で消えるもののために、永遠を傷つけるのか」 ウルは震える手で首飾りを握りしめます。 「ほんの少ししか生きられないくせに、人間は、すごく温かい記憶を遺していくんだよ。……それを覚えている誰かが、ひとりくらい、いたっていいじゃない」 奇跡は起きません。死んだ人が戻ることもありません。 それでも夜明け、ウルはフードを深く被り直して、隣に現れた小さな黒い子狼の頭を、ぽんぽんと撫でます。 「さて、次はあいつの好きだった南の港町にでも行こうかな。……パンが美味しかった気がする」 少女の足跡が、白銀の雪原に点々と、遠い夜空の星の光へ向かって伸びていく。 冷たい夜風が銀の髪をなびかせ、黒いローブの裾に積もった星屑が、手のひらの熱でゆっくりと水滴へと変わっていった。 ━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 献呈 この一曲を、TUKINO.L 様(@__tukino__aiart)にお贈りします。 月、星、狼。 その三つを好きな言葉に挙げ、「夜の荒野で月と星を眺める一匹の狼」を世界観に置かれた方と、この物語を作れて嬉しく思います。 『キッカケ』をエガク・トドケル──その言葉のとおり、長く生きる少女と、隣に寄り添う黒い狼の「キッカケ」が、静かに心に届く星のかけらになればと願いながら書きました。 銀の髪に赤い瞳、白いフードと十字の飾り。毛並みの黒い狼は、金色の目で同じ星を見上げています。ジャケットのその一瞬が、この物語のすべてです。 「私はウルと共にある」というお言葉を、そのまま物語の芯に据えさせていただきました。忘れられることを選ばなかった少女の小さな決心を、いつかご一緒に音へ運べたらと思います。 2026年10月9日 takaswi mizuha ▼ クレジット シナリオ・作詞・楽曲:takaswi mizuha ジャケット:TUKINO.L(@__tukino__aiart) 公開:surreal project #星を辿る銀狼 #surrealsonata #surrealgaiden #takaswimizuha #TUKINO #月 #星 #狼 #銀狼 #幻想ポップ #OfficialAudio #YouTubeShorts #音楽配信