もしも現代の技術でアポロ11号を作ったら 月へ行くのは速くなるのか【ゆっくり解説】
ゆっくり宇宙夜話
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もしも現代の技術でアポロ11号を作ったら 月へ行くのは速くなるのか【ゆっくり解説】
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現代の技術でアポロ11号を作り直したら、月へ行くのは速くなるのでしょうか。
アポロは1961年5月の宣言から、1969年7月の着陸まで8年2か月でした。いまの月計画は2017年に始まり、有人の着陸は2027年の予定とされています。技術は桁違いに上がったのに、当時より時間がかかっています。
部品だけを比べれば、現代の完勝です。アポロ誘導計算機は書き換えられる記憶が2048語、重さは約32キログラムでした。今なら手のひらに乗ります。通信は高画質の中継ができ、着陸は地形を見て自分で安全な場所を選ぶ機械があり、ロケットは下の段を戻して再び使えます。ただし、微細な半導体は宇宙放射線に弱く、宇宙では世代の古い耐放射線チップや三重化が使われます。最新の性能をそのまま持ちこめるわけではありません。
それでも速くならない理由は、お金だけではありません。アポロの支出は1966年に山を迎え、先に使いきって作り上げました。いまは同じ規模の金額を長い年月に薄く広げ、ロケット、着陸船、宇宙服をそれぞれ別の主体が担当しています。
決定的な違いは、許していた危険の大きさです。アポロ開始時、成功の確率は5%程度、30回に3回と見積もられていたとされます。いまは搭乗員を失う確率の基準が全体で75回に1回、月では40回に1回、計画全体では30回に1回と定められ、これを満たすまで飛べません。1967年のアポロ1号の火災で3人が亡くなっても計画は止まらず、1963年には段階ごとの試験をやめて初回から全段を積んで飛ばすオールアップ試験が採られました。
速さを決めていたのは技術ではなく、期限と、お金の入れ方と、どこまでの危険を飲むかでした。しかも今度の目標は、行って帰ることではなく、月の南極で居続けることです。
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▼目次
1:35 アポロは8年で何をやったのか
5:17 現代の部品なら何が変わるのか
9:05 お金の話では説明がつくのか
12:11 NASAは何を許していたのか
16:10 サターンVはなぜ初回から本番なのか
18:13 速さを決めたのは技術だったのか
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▼この動画で扱った主な事実と出典
・アポロは1961年5月の宣言から1969年7月の着陸まで8年2か月
NASA 歴史部門 アポロ計画
・今の月計画は2017年に始まり、有人着陸は2027年の予定とされている
NASA アルテミスの日程(アルテミス2は2026年、3は2027年)
・NASA予算は1960年代半ばに連邦予算の4%台、現在は0.35%ほど
NASA予算の推移(連邦予算に占める割合)
・現在の月計画はロケット・宇宙船・地上設備で550億ドルを超える支出
NASA監察総監室・GAO SLSの費用
・ソ連に人工衛星と有人飛行で先を越され、月が選ばれた
NASA 歴史部門 アポロ計画
・月着陸の方式は3案あり、月軌道ランデブー方式が1962年に決まった
NASA 歴史部門 アポロ計画
・サターンVは高さ約110m、打ち上げ時の重量は約3000トン、第1段のエンジンは5基
NASA 歴史部門 アポロ計画
・計画に関わった人は40万人規模。管制室の担当者は20代が多かった
NASA 歴史部門 アポロ計画
・土星Vの製造ノウハウは図面だけでは復元できず、NASAは保管されていたエンジンを分解して調べた
NASA 歴史部門 アポロ計画
・アポロ誘導計算機は書き換え可能な記憶が2048語、重さ約32kg
アポロ誘導計算機の仕様
・着陸船の外板は場所により極めて薄く、与圧で形を保つ設計だった
NASA 歴史部門 アポロ計画
・アポロ11号の着陸では1202・1201の警報が出たが、重要な計算を優先する設計で続行できた
NASA 歴史部門 アポロ計画
・微細化した半導体は宇宙放射線に弱く、宇宙用には世代の古い耐放射線チップや多重化が使われる
NASA NTRS「NASAのアポロとシャトルにおけるリスク理解」(Jones 2019)
・今の着陸船は高さ50mを超える設計があり、軌道上での燃料補給と複数回の打ち上げを前提にする
NASA アルテミスの日程(アルテミス2は2026年、3は2027年)
・アポロの総額は1973年のNASA報告で254億ドル。支出は1966年に山を迎えた
The Planetary Society アポロ計画の費用
・今は、ロケット・着陸船・宇宙服をそれぞれ別の主体が担当している
NASA監察総監室・GAO SLSの費用
・月面用の宇宙服は現在開発中。アポロの服は21層ほどを重ねていた
NASA アルテミスの日程(アルテミス2は2026年、3は2027年)
・アポロ開始時、成功確率の見積もりは5%程度(30回に3回)とされた
NASA NTRS「NASAのアポロとシャトルにおけるリスク理解」(Jones 2019)
・NASAの搭乗員喪失確率の基準は全体で75回に1回、月では40回に1回、今の月計画全体では30回に1回
NASA 有人認定と搭乗員喪失確率の基準
・安全担当の責任者は「統計は役に立たない」とし、確率で測る考え方は途中で捨てられた
NASA NTRS「NASAのアポロとシャトルにおけるリスク理解」(Jones 2019)
・1967年1月27日、地上試験中の火災で3人が亡くなった(アポロ1号)。純酸素と内開きのハッチが被害を大きくした
NASA 歴史部門 アポロ計画
・1970年のアポロ13号は酸素タンクの破損で着陸を断念し、着陸船を救命ボートとして帰還した
NASA 歴史部門 アポロ計画
・チャレンジャー以前、上層部は事故確率を10万回に1回と考えていたが、事後の評価はおよそ100回に1回だった
NASA NTRS「NASAのアポロとシャトルにおけるリスク理解」(Jones 2019)
・ソ連の月ロケットN1は4回の打ち上げがすべて失敗。1967年にはソユーズ1号の帰還失敗で1人が亡くなった
NASA 歴史部門 アポロ計画
・1963年、ジョージ・ミュラーがオールアップ試験を導入。段階ごとの試験では期限に間に合わないと判断された
オールアップ試験(ジョージ・ミュラー)
・1967年11月、サターンVは初飛行から全段を積んだ本番形態で打ち上げられ成功した
オールアップ試験(ジョージ・ミュラー)
・人が月面に降りたのは6回、最後は1972年12月。以降の飛行は中止された
NASA 歴史部門 アポロ計画
・今の計画は無人の周回(2022年)、有人の周回、着陸の順で進める
NASA アルテミスの日程(アルテミス2は2026年、3は2027年)
・今の計画は滞在を目標にし、月の南極の水の氷を狙う。日照と通信の条件は赤道付近より厳しい
NASA アルテミスの日程(アルテミス2は2026年、3は2027年)
▼このチャンネルについて
1本の動画で、ひとつの疑問だけを解きます。
数字は一次情報で確認し、観測されたことと仮説を分けて話します。
分かっていないことは「分かっていない」と言います。
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▼使用素材・クレジット
【BGM】
「Iris 虹彩 (ish ver.)」
「氷の世界 (ish ver.)」
「Aurora insomnia (ish ver.)」
「Nightmare calling (ish ver.)」
「雪融け (ish ver.)」
「彼岸ノ島」
コニシユカ (nonai sound)
https://metrodelica.booth.pm/
【立ち絵】
ちゃこ式ゆっくり立ち絵(霊夢 ver2.0 / 魔理沙 ver2.0)
うさちゃこちゃんねる
/ @うさちゃこちゃんねる
※動く立ち絵にするため、ちゃこ式立ち絵のPSDをパーツ分割して使用しています
【音声】
AquesTalk(ゆっくりボイス)
編集:ゆっくりMovieMaker4
【画像・動画】
NASA / JPL-Caltech / ESA(パブリックドメイン)
Pexels
※図解・イメージ画像の一部は生成AIで作成しています
【原作】
東方Project(上海アリス幻樂団)の二次創作です
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#ゆっくり解説 #宇宙 #宇宙科学