標高4000mのヒマラヤの洞窟にいた人たちの2800年前の遺伝子が現在も受け継がれていた!
日本及び東アジアの古代史を科学する
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標高4000mのヒマラヤの洞窟にいた人たちの2800年前の遺伝子が現在も受け継がれていた!
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日本及び東アジアの古代史を科学する
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本文書は、インド・ラダック地域の標高4000mに位置する老婆蜘蛛洞窟(Old Lady Spider Cave / Abi Srinjamo Bao)から出土した約1500年前(暦年代1690〜1347年前)の人類遺骸10個体に関するゲノム規模データの解析結果(Patterson et al., 2026等)をまとめたものである。アジア南部は古代DNAの試料取得が極めて困難な地域であり、本研究は同地域の集団史・人口史を解明する上で極めて重要な知見を提供する。
主要な分析結果と結論:
遺伝的構成の均一性と二重の祖先系統: 解析された古代人は極めて高い遺伝的均一性を示し、その祖先系統は**インド北部現代人関連成分(約50%)とチベット高原古代人関連成分(約50%)**がほぼ均等に混合した形跡を有している。
混血の時期: ゲノム上の染色体断片の長さ(共分散)を解析(DATES)した結果、両祖先集団の混合は対象個体の時代より少なくとも50世代前、すなわち**約2800年前(鉄器時代頃)**には始まっていたことが判明した。
高地適応遺伝子(デニソワ人由来): チベット人に普遍的で見られるデニソワ人由来の高地適応ハプロタイプについて検証したところ、対象個体群から1例が確認された。混合後にこの遺伝子が強力な正の自然選択を受けた痕跡は見られない。
現代集団への遺伝的寄与: この古代ラダック集団は完全に消滅したわけではなく、現代のヒマラヤ地域集団(とくにミネロ人およびバルティ人)に対して直接的な遺伝的影響(遺産)を残していることが実証された。