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なぜ家族のグループは、返事を書けない大人を作るのか【演劇社会学×老年社会学】

眠れない梟

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なぜ家族のグループは、返事を書けない大人を作るのか【演劇社会学×老年社会学】

58 просмотров · 2 недели назад
眠れない梟
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盆の入り。既読だけつけて、伏せた。これには、名前がある。 家族のグループだけ、既読のまま返せなくなる。その数十秒に、悪意はない。原因は指の側にではなく、家族という部屋が、いつのまにか「見られる舞台」に作り替えられたことにある。 その「舞台裏既読」の正体を、演劇の社会学と老いの社会学の両方から追いかけます。 ■ 目次 0:00 プロローグ|既読という二文字 1:44 第1章|乗りながら、降りている 4:16 第2章|観客席に変わった台所 7:20 第3章|同じ沈黙の、違う長さ 9:52 第4章|返さない、という返事 12:55 エピローグ|落とさない電源 ※タイムスタンプはアイキャッチ・扉カードの尺を加味した実測値です。数秒前後する場合があります。 ■ この動画で分かること ・Goffman(1961)の〈役割距離〉という概念(回転木馬に乗る子どもの例):役に入りきる子どもと、片手を離して「役の全部ではない」と示す子どもの違いから見た、既読だけつけて言葉を返さない動作の正体 ・Goffman(1959)の〈表舞台/舞台裏〉という視点:気を抜けるはずの家族という舞台裏が、既読表示と「全員が読んでいる」という視線によって、表舞台に作り替えられてしまう逆説 ・民間のネット調査(MMD研究所・2014年・無料の会話アプリ利用者557人):既読がついたのに返事が来ないことが「気になる」「やや気になる」を合わせて44.3%。ただし家族に限った調査ではなく、10年以上前の数字である点に留意 ・高校生向け新聞編集部の調査(2021年・中高生322人):半日以内に返事がないと「遅い」と感じる人が21.9%な一方、二、三日以内までは待てると答えた人が27.5%と、同じ世代の中でも感じ方に大きな幅があったこと(友人間のやりとりについての調査であり、家族間の調査ではない) ・Katz & Aakhus(2002)の〈常時接続〉という視点:携帯電話は人と人との距離を絶えず結び直させ続ける装置であり、だからこそ「つながっていない時間」の方が説明を求められるようになるという背景理論 ・Chai, Zarit & Fingerman(2020, Research on Aging)の知見:老親と成人した子の連絡頻度と関係の質は必ずしも比例せず、日常の動作に不自由を抱える父親との間ではむしろ連絡が多いほど関係の質が下がる傾向(母親との間ではこの傾向は見られなかった) ・総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」が示す、家族が離れて暮らすようになった背景:2025年、東京圏では転入が転出を123,534人上回り、2024年の年齢階級別では20〜24歳の転入超過が86,908人と最多だったこと ■ 主な参考文献 ・Goffman, E. (1961) "Role Distance" in "Encounters: Two Studies in the Sociology of Interaction." ── 回転木馬に乗る子どもの観察から、人が社会的な役割を演じながらも、その役割に人格全体を同一化させていないことを示した古典。冗談・大げさな仕草・軽い皮肉によってこの「距離」が示されることも論じている。 ・Goffman, E. (1959) "The Presentation of Self in Everyday Life." ── 社会生活を演劇に見立て、他者の目を意識して演じる公的領域を表舞台、素に戻れる私的領域を舞台裏と区分した古典。 ・Chai, H. W., Zarit, S. H., & Fingerman, K. L. (2020) "Revisiting Intergenerational Contact and Relationship Quality in Later Life." Research on Aging, 42(5-6). ── 老親と成人した子の連絡頻度と関係の質の関連を調べた研究。単純な正の相関は見られず、日常動作に制限のある父親との間では連絡頻度が高いほど関係の質が下がる傾向を報告している。 ・Katz, J. E., & Aakhus, M. (2002) "Perpetual Contact." Cambridge University Press. ── 携帯電話という技術が、人と人との距離感を絶えず再交渉させ続ける生活様式(常時接続)を生んだことを論じた研究。 ・高校生新聞編集部「LINEの返信、待てる時間は?」(2021年4月・中高生322人へのアンケート) ── https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-... 学術調査ではなく、同世代の友人間のやりとりに関する調査です。 ・MMD研究所「既読スルーに関する調査」(2014年5月・15〜49歳の無料会話アプリ利用者557人) ── 学術調査ではなく民間のネット調査です。家族間のやりとりに限定した調査ではなく、実施から10年以上が経っています。 ・総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」(2025年結果・2024年結果) ── https://www.stat.go.jp/data/idou/2025np/ji... 国が毎年公表している人口移動の統計です。 ※動画内で紹介した高校生新聞編集部の調査、およびMMD研究所の調査は、いずれも学術研究ではなく民間・団体によるアンケートです。前者は同世代の友人間のやりとりについての調査であり、後者は家族間に限定した調査ではなく実施から10年以上が経っている点にご留意ください。動画内でも同様の留保を明示しています。 ※Chai, Zarit & Fingerman(2020)の知見は平均的な傾向を示したものであり、具体的な相関係数などの統計値はこの動画では紹介していません。連絡頻度と関係の質の対応関係には個人差があります。 ※「なぜ家族のグループだけ既読のまま返せなくなるのか」という問いを、単一の理論だけで説明することはできません。動画内で紹介した役割距離・表舞台と舞台裏・常時接続といった視点は、この現象を理解するための一つの切り口として紹介しています。 ※この動画は、家族への返信を勧めたり、逆に返信を控えることを勧めたりするものではありません。「既読のまま返せない」という感覚がどのような構造から生まれているのかを、演劇社会学と老年社会学の視点から捉え直すことを目的としています。 このチャンネルでは、日常のふとした疑問を、心理学・社会学などの実在の研究をもとに掘り下げています。よろしければチャンネル登録・高評価で応援してください。 #演劇社会学 #老年社会学 #役割距離 #舞台裏既読 #既読無視 #家族LINE #ゴフマン #心理学 #社会学 #家族 #教養 #行動科学