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なぜ、同じものを見ているのに、あなたと私の色は違うのか【逆転クオリア|あのドレス1401人の実測】

真夜中の思考実験室

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なぜ、同じものを見ているのに、あなたと私の色は違うのか【逆転クオリア|あのドレス1401人の実測】

456 просмотров · 11 дн. назад
真夜中の思考実験室
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あなたが今、赤だと感じている、その感じ。それが私の頭の中では、緑の感じかもしれない。それでも二人とも、トマトを見て「赤」と呼びます。呼び方がそろっているので、誰も気づけません——哲学者ロックが1690年の本に書いた、逆転クオリアという仕掛けです。 300年、確かめようがないと言われてきました。ところが2015年、1枚のドレスの写真が、色の見えの個人差を測れる形で突きつけます。自由記述で答えてもらった1401人のうち、青と黒が57パーセント、白と金が30パーセント、青と茶色が11パーセント。そして——その写真の画素そのものの色は、青と、茶色でした。白も、金も、黒も、画面の中にはありません。 2問目では、ドレスの画素を1つも変えずに、まわりに光の手がかりだけを描き足します。それだけで、多数派は光の示すほうの色を答えました。1万3417人に「この写真は影の中にあると思いますか」とだけ聞いた調査でも、そう思った人とそうでない人で、白と金と答える割合が20〜40ポイント違います。答えを分けていたのは、写真ではなく、見る人が写真の外に置いた前提のほうでした。 後半は、見えの話から言葉の話へ。ロシア語には日本語の「青」にあたる一語がなく、名前の境目をまたぐ色を124ミリ秒速く見分けます。ただし、頭の中で数字を覚えさせて言葉を使いにくくすると、その差は消えました(図形の位置を覚えさせる課題では残ります)。日本語では、57人中98パーセントが使う「水色」が、基本の色名の12番目の候補になっています。そして日本の法令の名前では、あの信号は「青色の灯火」です。 最後は、答えを言わない3問目。あなたの目に、あの色は青に見えていますか。それとも、緑に見えていますか。 ※本動画は、思考実験と公開された研究の紹介です。色の見え方の個人差を病気や異常として扱うものではありません。写真そのものは使用せず、ドレスの色は論文が報告した画素の色に基づいて描き起こしています。 ▶ このチャンネル「真夜中の思考実験室」は、有名な思考実験を入口に、なぜ人はその思考に至るのかを実測データで解剖する番組です。診断はしません。実験だけがあります。 ▶ 姉妹チャンネル 真夜中の禁忌辞典:    / @kinkijiten   【今夜の実験記録】 00:00 出題① あなたには、白と金に見えましたか。青と黒に見えましたか 01:43 実測① 画素の中に、白も金も無かった 03:43 出題② 変えたのは、まわりだけ 05:54 解剖 見えの話から、言葉の話へ 10:16 答え合わせ 名前が違うのか、見えが違うのか 12:18 最終問題 今夜も、答えは言いません 【出典】 ・Lafer-Sousa, R., Hermann, K. L., & Conway, B. R. (2015). Striking individual differences in color perception uncovered by 'the dress' photograph. Current Biology, 25(13), R545-R546. ※本編1問目の実測。自由記述のオンライン調査 N=1401(うち初見313人・実験室53人・53人中28人を3〜5日あけて再検査)。「this is a __ and __ dress」の空欄を自分の言葉で埋める形式。青/黒57%・白/金30%・青/茶11%・その他2%。白/金と答えるオッズは年齢1歳につき1.02倍(p=0.0035, 95%CI 1.01-1.03)、男性は女性の0.75倍(p=0.019, 95%CI 0.58-0.95)。いずれも白/金または青/黒と答えた1221人を対象としたロジスティック回帰。非初見者の45%が「初めて見たときから見え方が変わった」と回答、実験室で再検査した28人中3人が2回の間に変化。論文冒頭に「by themselves the dress' pixels are brown and blue」と明記。言語に依存しない測定(全色域から色を選ばせる色マッチング)では回答が三つのピークに分かれた。画像サイズを変えた追加実験(N=853)では大きいほど白/金が増え、ぼかすと青/黒に寄った。あいまいさの無い照明手がかりのある場面に埋め込むと、多数派は照明から予測される記述に従った(Figure S2B・本編2問目の根拠。本文は割合を数値で示していないため、本編でも「多数派がその色を答えた」とだけ述べている) ・Wallisch, P. (2017). Illumination assumptions account for individual differences in the perceptual interpretation of a profoundly ambiguous stimulus in the color domain: "The dress". Journal of Vision, 17(4):5, 1-14. ※N=13,417(Run1 8,084人・Run2 5,333人・オンライン調査)。「ドレスは影の中にあると思うか」への回答と色の見えの関連は強く、白/金と答えた割合の幅はRun1で約20ポイント、Run2で約40ポイント(χ2=326.90 / 511.69, df=2, いずれもp<0.01)。照明の種類(人工光/自然光/不明)でも差(Run2・χ2=147.56, df=2, p<0.01)。自己申告の朝型・夜型でも一貫した向きの差が出て、朝型の度合いが強いほど白/金が多い(論文本文は割合を図でのみ示すため、本編では向きだけを述べている)。夜型ほど人工光を仮定しやすい(χ2=22.43, df=3, p<0.01)。いずれも相関であり、光の曝露が原因だと示したものではない ・Winawer, J., Witthoft, N., Frank, M. C., Wu, L., Wade, A. R., & Boroditsky, L. (2007). Russian blues reveal effects of language on color discrimination. PNAS, 104(19), 7780-7785. ※ロシア語母語26人・英語母語24人をMITで測定(除外後は各21人)。青の20段階から三つ組を提示し、上の色と同じものを下の二つから選ばせる反応時間課題。色が近い条件・干渉なしで、ロシア語話者は境界をまたぐ比較1,164msに対し同カテゴリ内1,288ms=124ms速い(t(20)=2.59, p=0.0176)。空間干渉では維持(1,162 vs 1,270ms, p=0.041)、言語干渉(数字の暗唱)では消失(1,325 vs 1,260ms)。英語話者はどの条件でもカテゴリ優位なし(F(1,20)=0.150, p=0.703)。両群の境界の位置はほぼ同じ(8.7±2.2 vs 8.6±2.5)。色が離れた条件では両群とも差なし ・Kuriki, I., Lange, R., Muto, Y., Brown, A. M., Fukuda, K., Tokunaga, R., Lindsey, D. T., Uchikawa, K., & Shioiri, S. (2017). The modern Japanese color lexicon. Journal of Vision, 17(3):1. ※日本語母語話者57人に有彩色320色・無彩色10色のマンセル色票をひと語で命名させ、k平均クラスタ分析で16の統計的に区別できる有彩色カテゴリを検出。うち「水色」は98%の話者が使用し、日本語の12番目の基本色名の有力候補と結論。水色・紺は英語に、ティール・ラベンダー・マゼンタ・ライムは日本語に、それぞれ対応する単一語が無い ・Locke, J. (1690). An Essay Concerning Human Understanding, Book II, Chapter XXXII, §15. ※「逆転クオリア(逆転スペクトル)」の原型。すみれの花が一人に生じさせる観念が、もう一人にはマリーゴールドの観念であっても、当人の心に入って確かめることはできないため、誰にも知られえないと論じた ・道路交通法施行令(昭和三十五年政令第二百七十号)第二条。※信号の種類の欄に「青色の灯火」と規定されている(e-Gov 法令データ提供システムで条文を確認) 【免責】本動画は思考実験と公開研究の紹介であり、特定個人の診断・医療助言ではありません。色の見え方の個人差を病気や異常として扱うものでもありません。 【AI開示】本動画の音声はAI音声合成、映像はプログラムによる描画です。ドレスの写真そのものは使用しておらず、論文が報告した画素の色に基づく描き起こしです。 BGM: DOVA-SYNDROME / 甘茶の音楽工房 / 魔王魂