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【手抜き工事】地獄歌『立派な橋だ。』|尼剌部陀地獄

ジゴクアンプリファイア

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【手抜き工事】地獄歌『立派な橋だ。』|尼剌部陀地獄

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◇まえがき◇ 謎の女による八寒地獄ツアー二周目の第二弾・尼剌部陀地獄(にらぶだじごく)。です ここでは一人の男の人生を紹介しましょう。 橋普請を任された男は、 栗の梁も、欅の桁も、 なぜそこに使われるのか知っていました。 それでも良材を減らし、 傷んだ材へすり替え、 浮いた銭は懐へ。 母も子も、 ただ「渡ってよい橋」だと信じただけでした。 ◇歌詞◇ 栗の梁なら 水にも耐える 欅の桁なら 長く支える 橋普請を任された男 材の違いを知っていた けれど栗を減らし 欅を抜いて 傷んだ松材を橋端へ 浮いた銭は懐へ その夜も賭場へ消えてゆく 橋を渡る者は知らなかった 橋の内に隠された傷みを 母は子の手を取り 荷を背負い 向こう岸だけを見て歩いた 渡ってよい橋だと思っただけ 人の仕事を信じただけ 軋む音に振り返った時 橋板ごと川へ落ちた 白い皰が ゆっくり裂ける 薄い皮から 紅が滲む 痛みに流れる涙は透く氷柱 傷から流れる血は赤い氷柱 まあ 綺麗 尼剌部陀の氷晶は 彩られました 春の水なら増えると知っていた 橋脚の揺れにも気づいていた 職人 材を戻せと言えど 男は帳面 閉じただけ 栗なら高い 欅も惜しい 渡れるうちは橋なのだと 削った銭を袖へ入れ 賽の転がる音を聞く あの子の小さな履物だけ 川下の葦へ引っ掛かる 母の髪には泥が絡まり 握った手だけが離れていた かわいそうに 何も知らず ただ家へ帰りたかったのでしょう 崩れる橋を作った者より 橋を信じた者が先に沈んだ 白い皰が ゆっくり裂ける 薄い皮から 紅が滲んでゆく 痛みに流れる涙は透く氷柱 傷から流れる血は赤氷柱 まあ 綺麗 尼剌部陀の氷晶に 馴染みました 寒いでしょう 痛いでしょう 裂けたところへ風が触れます 膨れた皰がまた開き 白と紅と紫並び 痛みに流れる涙は透く氷柱 傷から流れる血は赤氷柱 ああ 綺麗 とても細かな模様ですね 栗も欅も惜しんだ橋で 沈んだ親子は どれほど冷たかったのでしょう かわいそうに 尼剌部陀の氷晶は とても綺麗です --- ◇あとがき◇ 尼剌部陀地獄。 八寒地獄の寒さによって、身体には大きな皰が生じ、その皮膚さえ裂れてゆきます。 今回見つめたのは、材料を惜しみ、橋を渡る人々の命まで軽く扱った男。 傷みを知っていたのは、橋を作った本人だけでした。 母子はただ、その橋を信じて渡っただけです。 尼剌部陀で生まれる白い皰と、そこから滲む紅い血を、静かな氷晶の模様として眺めています。 現代的に言えば、手抜き工事・安全軽視を題材にした唄です。 ◇小説版◇ https://kakuyomu.jp/users/jigoku_amp/... --- #地獄増幅器 #JIGOKUAMP #八寒地獄 #尼剌部陀地獄 #地獄 #因果応報 #和風音楽 #琴