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麻酔も病院もない時代 古代人はどうやって頭蓋骨の手術をしたのか?

古代からのたより

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麻酔も病院もない時代 古代人はどうやって頭蓋骨の手術をしたのか?

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手術の前、麻酔の点滴が入って、 数を数えているうちに眠ってしまう。 経験した方もいると思います。 では、麻酔も病院もない時代、 頭の骨に穴を開ける手術を受けた人は、助かったのでしょうか。 「助かるはずがない」。そう思う方が多いかもしれません。 ところが、南米ペルーの博物館には、人の手で開けた穴のふちで、 骨が伸びて穴をふさごうとしていた男性の頭蓋骨が収められています。 インカの時代には、 手術を受けた人の4人に3人以上が生き延びていました。 道具は石や銅のナイフで、今のような麻酔の薬も消毒液もない時代に、なぜこれほど多くの人が助かったのでしょうか? この動画では、穴の開け方・手術の前後の手当て・ 穴を開けた理由の3つから、その謎をたどります。 リマのラルコ博物館の頭蓋骨と、 穴のふちの丸みで手術のあとに生きていたかを見分ける方法、 クスコの近くの66人の調査で83%の穴が治っていたことと、 1860年代の南北戦争の病院との比べ方、 アンダワイラス地方の4つの開け方と、 脳を包む膜「硬膜」の手前で刃を止める浅い手術、 黒曜石や銅のナイフと火打ち石の刃、 およそ5000年前のイタリアの男性の頭に残った 右利きの施術者の削り跡と、 フランスのシャン・デュランで見つかった 四角い穴の開いた牛の頭蓋骨、 髪を剃った跡・湿布・穴をふさぐ板の跡と、 モロッコの洞窟の墓で見つかった約1万5000年前のマオウ、 頭のけがの手当て・2026年に出た 頭の中の圧を抜く説・足の骨の感染による痛み・ ロシア南部の13人の儀式、 約2400年前の4割からインカの時代の75%から 83%へ上がった生き延びた人の割合と、 ウクライナの約9000年前の男性、 1927年に報告された愛知県の吉胡貝塚の縄文人までを扱います。 「4人に3人以上」はインカの時代のペルーの数字で、 ほかの時代や土地の手術にそのまま当てはまるものではありません。 南北戦争の病院との比較は、 手術のあとに亡くなった人の割合を数の上で比べたものです。 穴のふちから分かるのは手術のあとに生き延びたかどうかまでで、 何年生きたのか、体に不自由が残ったのかは分かりません。 麻酔に何を使ったのかは記録がなく、 コカの葉や発酵させた飲み物というのは研究者の見立てです。 モロッコのマオウも、 薬として使われた可能性があるというところまでで、 何に効かせたのかは分かっていません。 シャン・デュランの牛の穴が、人の手術の前の試しだったのか、 牛を助ける手術だったのかは、2つの見方のまま残っています。 牛の頭の手術跡は、今のところこの1頭だけです。 頭の中の圧を抜く手当てだったという説は2026年の提案の段階で、 まだ確かめられていません。頭痛やてんかんを治すため、 悪い霊を追い出すためという理由も、骨からは確かめられていません。 吉胡貝塚の穴は、1927年の報告に書かれた見立てによるものです。 「その頭を受け止めたひざ」は結びの言葉としての表現で、 押さえ役やひざ枕の記録があるわけではありません。 白丸の古代人の場面や、人物の姿・衣装は想像による演出で、 記録された出来事や時代考証をそのまま再現したものではありません。地図や図は模式図です。 手術の前に怖くなるのは、あなたが弱いからではありません。 あなたは、麻酔で眠って手術を受けたことはありますか? 眠る直前に何を考えたか、コメント欄で教えてください。 ■チャプター 00:00 麻酔も病院もない時代 頭の手術は助かったのか? 01:28 治った穴のふち 4人に3人以上が生き延びた 04:54 4つの開け方 少しずつ削って膜の手前で止める 08:31 5000年前のフランス 牛の頭に四角い穴 11:22 髪を剃り湿布を当てる 麻酔は何だったのか 14:40 なぜ頭を開けたのか けがの手当てと儀式 18:40 4割から倍へ 1万年以上前のモロッコと縄文の日本 21:45 古代人はどうやって頭蓋骨の手術をしたのか ■主な参考文献 Museo Larco(ペルー・リマ)常設展示「Deformed and trepanated skulls」 https://www.museolarco.org/en/exhibit... Kushner, D. S., Verano, J. W. & Titelbaum, A. R.(2018, World Neurosurgery 114)ペルーの800個以上の頭蓋骨と南北戦争の頭の手術との比較 https://doi.org/10.1016/j.wneu.2018.0... University of Miami News(2018)Holes in the head(Kushner の談話) https://news.miami.edu/stories/2018/0... Andrushko, V. A. & Verano, J. W.(2008, American Journal of Physical Anthropology 137)クスコ地方の66人の頭蓋骨 https://doi.org/10.1002/ajpa.20836 Kurin, D. S.(2013, American Journal of Physical Anthropology 152)アンダワイラス地方の4つの開け方と手当ての跡 https://doi.org/10.1002/ajpa.22383 Natera-Rodriguez, D. ほか(2026, Cureus)頭の骨を開ける手術の歩み https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles... Petrone, P. ほか(2015, PLoS ONE 10)5000年前のイタリアの男性の頭の手術 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles... Ramirez Rozzi, F. & Froment, A.(2018, Scientific Reports 8)シャン・デュランの牛の頭蓋骨 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles... Morales, J. ほか(2024, Scientific Reports 14)モロッコの洞窟の墓のマオウ https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles... Faria, M. A.(2015, Surgical Neurology International 6)南米の頭蓋骨の穴と骨折の跡 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles... Castañeyra-Ruiz, L. ほか(2026, World Neurosurgery 213)頭の中の圧を抜く手当てという説 https://doi.org/10.1016/j.wneu.2026.1... Gresky, J. ほか(2016, American Journal of Physical Anthropology 160)ロシア南部の13人の頭蓋骨 https://doi.org/10.1002/ajpa.22996 Lillie, M. C.(1998, Nature 391)ウクライナの約9000年前の男性 https://doi.org/10.1038/36023 https://archive.archaeology.org/onlin... 清野謙次・平井隆(1927, 人類學雜誌 42)日本石器時代の穿顱頭葢に就て(吉胡貝塚ほか) https://www.jstage.jst.go.jp/article/... #古代人 #人類史 #頭蓋骨 #手術 #原始人