【産業心理学】なぜ休んでも疲れが取れないのか。「休んだのに疲れている」の正体。
にんげん観測所
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【産業心理学】なぜ休んでも疲れが取れないのか。「休んだのに疲れている」の正体。
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土曜日、昼まで眠りました。それなのに、起きても体は重いままです。日曜の夕方には、洗濯物をたたみながらもう疲れている。そして月曜の朝。何も始まっていないのに、その週でいちばん疲れています。休んでも疲れが取れない、という感覚です。
国の調査では、ここ1か月のあいだ「眠って休養がとれている」と答えた人は74.9パーセントでした。裏を返すと、4人に1人は、寝ても休めていないと答えています。しかもこの割合は、平成21年からの流れで見ると、はっきり減っています。
では、休みが短かったからでしょうか。ドイツの2人の研究者が、疲れと休みを扱った論文を86本、そこに含まれる91の調査、合わせて38124人ぶんを集め直しました。そこで測られていたのは、休みの長さではありません。休みのあいだに、仕事から心が離れていたかどうかでした。
心が離れられている人ほど、疲れが軽く、回復した感じが強く、気分もよい。結びつきの強さは0.28から0.42。強すぎず、弱すぎない数字ですが、91の調査が同じ向きに並びました。そして、仕事の時間の外で仕事に触れる人ほど、心が離れられていません(17の調査・4736人でマイナス0.31)。年齢でも性別でも、この関係は変わりませんでした。
途中で、番外編として「休みの日に予定が1件あるだけで何が起きるか」も扱います。アメリカの3人の研究者による8つの実験では、後ろに予定がある1時間は、何も無い1時間より短く感じられ、実際にやることが減っていました。お金を払うと伝えても変わりませんでした。
最後に、明日からできる3つをお渡しします。終わりの合図をつくる。予定を1日の端に寄せる。仕事に触れない時間帯を決める。どれも、あなたの努力を増やすためのものではありません。
▼ 目次
0:00 導入(4人に1人は、寝ても休めていない)
1:18 第1章 4人に1人は、寝ても休めていない
2:31 第2章 長さでは、なかった
4:00 第3章 休みの日の、1通のメール
5:25 第4章 予定が1つあるだけで、休みは縮む
6:42 第5章 あなたが休めなかった時間
7:47 第6章 ただし、ここには線がある
9:12 第7章 明日からの3つ
▼ この動画に出てくるキーワード
休養、疲労、心理的距離、仕事から心が離れる、メタ分析、勤務間インターバル、国民健康・栄養調査、産業心理学
▼ 主な参考文献・出典
・厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」(2024)
・Wendsche, J. & Lohmann-Haislah, A. (2017)「A Meta-Analysis on Antecedents and Outcomes of Detachment from Work」Frontiers in Psychology 7:2072(86論文・91調査・n=38,124)
・Tonietto, G. N., Malkoc, S. A. & Nowlis, S. M. (2019)「When an Hour Feels Shorter」Journal of Consumer Research 45(5), 1085–1102(8つの実験)
・厚生労働省「令和6年 就労条件総合調査の概況」(2024)
※ ここで扱った数字は、ほとんどが休みの過ごし方と疲れを同じ時期に測った相関です。相関であって因果を示すものではありません。
※ 体の測定値(心拍など)との結びつきを調べた研究は3件しかなく、はっきりしていません。研究ごとのばらつきも大きく、次の研究が逆の結果を出す余地は残っています。
※ この動画では、特定の人物・団体・サービスの評価は扱っていません。
※ 疲れや重さが何か月も続いている場合は、休み方の工夫より先に、医療機関などにご相談ください。
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