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詐欺の被害者の9割は、なぜ「自分はだまされない」と思っていたのか【社会心理学×犯罪学】

知られざる令和の世界

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詐欺の被害者の9割は、なぜ「自分はだまされない」と思っていたのか【社会心理学×犯罪学】

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00:00 - 1. 昼休みにかかってきた電話 01:36 - 2. だまされているのは、誰なのか 03:26 - 3. 「自分はだまされない」は、どこから来るのか 04:55 - 4. なぜ、知っていたのに見抜けなかったのか 07:27 - 5. なぜ、誰にも言わなかったのか 09:12 - 6. 結び 昼休み、知らない番号から電話。相手は「警察の者です」と名乗った。 だまされるのは、手口を知らない人。そう言われます。ところが去年、長野県で特殊詐欺の被害に遭った226人のうち、オレオレ詐欺を知らなかった人は一人もいませんでした。そして90.3%が、電話の前「自分はだまされない」と考えていました。 警察官を名乗る手口だけで、去年の被害は1,005億円。知っていたのに、なぜ見抜けなかったのか。なぜ、誰にも相談しなかったのか。警察の調査と心理学の実験から、順に見ていきます。 ▼参考文献 ・長野県警察「令和7年中 特殊詐欺被害者アンケート結果」  https://www.pref.nagano.lg.jp/police/...  (被害者226人。だまされないと考えていた 204人・90.3%/誰にも相談しなかった 200人・88.5%/相談しなかった理由「犯人を信じていた」138人/だまされた理由「職業を信頼した」139人・「口調が丁寧」86人) ・警察庁「令和7年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」  https://www.npa.go.jp/bureau/safetyli...  (特殊詐欺 27,832件・1,423.1億円。うち警察官を名乗る手口 11,014件・1,005.0億円、既遂1件あたり 922.5万円。件数は30代・20代、被害額は70代・60代が多い) ・警察庁「令和元年版 警察白書」特集  https://www.npa.go.jp/hakusyo/r01/hon...  (息子や孫など親族を装う電話の被害者などへの調査。被害に遭わないと思っていた 78.2%/電話の時点でだまされていた 70.3%/誰にも相談していない 75.1%/自分で見破った人の「声が違った」53.3%・「元の番号にかけて確かめた」40.2%) ・米満・隅田・有賀(2026)『心理学研究』97(1), 39-43  紹介:国民生活研究 66巻1号 https://www.kokusen.go.jp/research/pd...  (30人が同じ話を読む実験。「消費者被害の話」と知らされた人は平均7.20文目、「日常の話」と知らされた人は9.27文目で、相手を信頼できないと判断した) ・滝口雄太(2019)『東洋大学大学院紀要』55, 31-49  紹介:木村敦(日本大学 2022)https://crm.nihon-u.ac.jp/media/20220...  (高齢者99人の約80%が、自分は詐欺の被害に遭いにくいと見積もっていた) ・山梨県のサイトにある、オウム真理教の流れをくむ団体の勧誘への注意を呼びかける資料  https://www.pref.yamanashi.jp/documen...  (団体名を明かさないまま十数回にわたり講義を重ね、抵抗感がないことを確かめてから団体名を告げる) ▼補足 ・「去年」は令和7年(2025年)です。 ・長野県の調査の226人は、特殊詐欺の被害者全体です。警察官を名乗る手口に限った調査ではありません。「知っていた」と答えたのはオレオレ詐欺で、警察官を名乗る手口を知っていたかは聞かれていません。 ・警察白書の78.2%・70.3%・75.1%・53.3%・40.2%は、息子や孫などを装う電話の調査です。警察官を名乗る手口の数字ではありません。 ・「自分はだまされないと考えていた人ほど、だまされやすい」と確かめた研究はありません。本編は、被害者の調査を並べてそう読める、という話です。 ・「信じたあとは、自分が信じたのだから詐欺ではない、という形に変わる」は、調査の数字からの見立てです。 ・米満ほかの実験の話は、ネットワークビジネスの消費者被害をもとにしたものです。 ・昼休みの会社員の場面は、説明のための描写です。実在の人物ではありません。 #特殊詐欺 #ニセ警察詐欺 #詐欺対策 #社会心理学 #犯罪学